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おぎなうのこと

Jan 26

2012

『およそ芝居などというものは、最高のできばえでも影にすぎない。

 最低のものでもどこか見どころがある、想像力でおぎなってやれば。』


という一節が、「真夏の夜の夢」にあるらしい。
翻訳者によって別物のように変わってしまうものなので、
だれの訳だか、いつの出版物だかわかりませんが、寺山修司の「ポケットに名言を」に載っていました。

まえに友人の芝居を見にいって思いのままに感想を書いたところ、
劇団内でもめたらしく二度と呼ばれなくなった、ということがありました。
そのせいか、ぼくが知り合いの芝居をみにいくと
酷評をこき下ろされるのではないかと気にしていらっしゃる方もある様子。

わたくしも三十にちかくなり落ち着いてきたのか、
いまは、芝居と劇団の雰囲気をみて感想を書くようになりました。
あちらがどんな言葉を欲しているか、
どんな言葉をとどければ、喜ばれるか、面白がってもらえるか、
知人の芝居は感想を考えながらみると、こちらも緊張感をもって観ることができます。

極力感想は書くようにしています。
それがせめてものこちらからの返球になればと思って。

肌に合わない芝居もあるにはありますが、そうゆうのは事前になんとなくわかるので心して観に行きます。
さらに、どうしてそんな演出になったのか、どうゆう経緯でそうなるに至ったのかを夢想したり、塩味が足りなければ脳内で盛ってみたり。

シナ旅行にいった友人がいっていましたが、
あっちの下町のメシはまずいんだけど、塩を持って来させてかけてみたら、まあ食えるようになったとか。

いやいや、とはいえ、たぶんどうなっても、その状況が面白くなってきたりするもので、
最終的には自分はこんなところにきて、なんでこんなことしているんだろうと考えるとなんでも面白くなってくるもの。

ですから塩でもドレッシングでもなんでも好きに味付けして楽しめばいいんですよ。


そういえば聞いた話によると、
柄本明さんは、すっごいつまらなくて観客全員しらけているシーンで一人大爆笑していたりして、さらに空気が悪くなったりするらしいです。
そこまでいけばたいしたもんです。

わたくしごとでいけば、
ボクシングの試合を見にいったときに、ぼこぼこに殴られている人がおもしろくって笑っていたら、友人にとめられたことがあるくらいです。まわりにこわそうなお兄さんたちがいたらしいですが……でも、リアクションはかえすべきかなぁとおもいまして。


ですからね、なんでもいいんですよ。
へんに縛りとかつけるよりは。どんとこい。

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