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姉妹編2

Jul 27

2008

(つづき)

ストーリーの方は、実はその作家が娘に手を出していて、娘の方はその囲われた世界の中で唯一の愛情と温かみのある存在として父を愛してる。

しかし事態が一変するのは娘に子供ができたこと。娘は誰かに打ち明けたいのだが話す相手もいない。純粋な娘はこの幸せや不安を作家の妹である経営者の奥さんに打ち明けたのだが、真面目な性格の奥さんは耐え切れなくて自殺を選ぶ(おそらくその事実に加え、旦那が近親相姦をネタに美鳥に強引に関係を迫ってことを為していたこともしったのだろう)そうして奥さんは、奇っ怪な死に方をする。足場もないのに高い梁に紐をくくりつけて首吊り。異物をそのあたりに滴らせ死んでいたようだ。そして奥さんが自分で撒いたのか、事件後稔子さんが撒いたのかはわからなかったが、洗濯洗剤があたり一面にばらまかれていた。





どうも奥さんと仲のよかった稔子さんは全てを知っているようだったが、そんなことがあったので口を閉ざしているようだった。だから気が違えているのではないのだろぅ。

そこにやってきた馨は、過去に父親に同じ目にあっていた。しかも姉妹共々。そしてそれが原因で妹を亡くしていた。馨はその2つの事がトラウマとして残り激しく情緒が不安定であった。さらに霊感も強いのか、霊障も併発しているようで、それにより彼女の純粋さと聖性が強められて見えた。

美鳥から事実を打ち明けられた馨はトラウマに襲われつつも、美鳥の誤解を解き、父親の手から奪還することを決意する。もちろん亡くなった実の妹と重ねて、「弔い」という言葉を越えて、妹の再生と(だから同化してるのだと思うけれど)して。

美鳥の見ている信じている偶像を憑かれたように砕いていく馨。

次第に舞台上には水が床から溢れてくる。少しずつ水嵩がまし、最終的には足首まで沈むまでに。

この水は、馨の聖性からくる聖水とか、母の羊水のような命としての水のイメージ、母なる海とか女として水のイメージ、あらゆる水というもののもつイメージからくるのだと思う。それが沸き上がる強さや後ろ盾、エネルギーのようなもので、静かにうねる激流…アニミズムのような霊的意味をもつ、神聖な…優しさや柔らかさの半面、膨大な量の水のもつ力は恐怖・畏怖にも繋がる。

水にあてられた光の反射が舞台上に波紋の影を描く。それが芝居全体を透明感あるものにして浄化をしていくよう。

そしてがそれが以前ばらまかれた洗剤と相俟って、洗濯が始まるよう。

激情のぶつかり合いが、精神的なもみ合いが、精神を越えて肉体にも影響を及ぼし、絡み合い、ぐちゃぐちゃになりながら洗われていくよう。



さて、美鳥の方は自分の「選びとってきた」人生の絶対優位が壊れていくが、それでも父親の精神的な虚弱を疑うという選択をしきれないでいる。そうして美鳥が浴室に引きこもったころにやってくる作家の父。

この父についての話しを少し省いていたのでここで…(つづく)

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