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ノアノアアララト

Jun 29

2010

 さてさて観劇の感想をかいてゆこうかと思います。
まずは、
ノアノオモチャバコpresents
「ノア版 桜の園」
作・演出 寺戸隆之
(サンモールスタジオ)
チェーホフの戯曲のなかでも、広くしられている「桜の園」を、ほぼ同時代の日本に置き換えた話でした。
『旧地主・貴族階級の没落とそれに取ってかわる新興ブルジョワジーの台頭を描いた戯曲』と当日パンフにも書いてあるとうり、原作のテーマをぶらすことなく見事に日本化してありました。
作・演出の方は上智大学のロシア語学科にいかれていたそうで、なるほどそれでチェーホフにも造詣が深いのかと思いました。
あ、余談なのですが、チェーホフ戯曲は著作権的にも、一番最初の訳者の方が亡くなって50年になるとかで、今後も上演が増えていくのじゃないかと聞いたことがあります。本当かどうかはわかりませんが……。
さて、悲しいことに、僕はチェーホフがかなり苦手でして、
演劇をかじっていればもちろん、シャイクスピアやチェーホフにぶつかるのですが……
「桜の園」を観る機会はあったのですが、恥ずかしながら、必ず途中で寝てしまうのです。
あの込み入った人間関係と、お堅い文章が、見る気をなくして、睡眠導入剤にはピッタリでして……
関係性をはっきりさせてゆく段階で諦めてしまうのです……。
が、しかし、今回ばかりは眠らずに観ることができました!!
ストーリーは、(原作を読んだことはないのですが)ほぼ原作どおりなんじゃないでしょうか?
作・演出の方の思い入れを強くかんじました。
なのでおそらく、主軸をぶらしたくはなかったんじゃないかと思います。
それぞれの人物のキャラクターもとても丁寧に、そして深くつくりこんであって、
それが、作中人物との絶対的な年齢差や、経験差をなんとか埋めてゆき、
最終的には違和感を感じないところまでもっていけたのではないかと思いました。
年齢差や経験差といったのは、出演者の方々はどうしても若い人たちが多く、幅広い年齢層の人物を演じてゆくには、見た目としてちぐはぐな感じがしてしまうからです。
それから、どうしたって、当時の日本人の毅然とした態度や、風潮、変化しつつある社会情勢を生きてゆく緊張感を
現代を生きる我々が表現するのは難しいかと思います。
その空白を埋めるために、稽古をして、違和感を消していくのですが……大変気をつかっただろうなと思いました。
もちろん、せっかく日本化するのに、お固くしては意味がないし、若い感覚をいかしたいという意図もわかりました。
よりわかりやすくして、多くの方に知ってもらいたいというような感じがしました。
もちろん、それは成功したと思います。とても見やすくかったですし、それでも惹きつけるものがありました。集中して見れました。
それから、人物の使い方と、構成も面白かったです。
きっと得意なやり方なのでしょうが、役者にポーズさせて別のシーンをつくり、動ける人間同士が会話して、その人物がストップすると、また別のシーンになり、別の人物が会話を始めるというやりかた。
久しぶりにこうゆう手法をみると、
あ~忘れてたな~と、虚を突かれた感じがしました。
すごく便利で使い勝手がよく、、わかりやすく話を展開できる。
ポーズにしても、その格好なり、ムーヴで、ひとつのシーンをダンスのようにつくれたりもするし、面白く感じられる。
ただ、残念なのは振り付け師がいないことです……
あれでもっと面白い動きを振りつけられる人がいたら、もっとより引き締まった、面白い芝居になったかと思います。
(それからこれは僕の趣味なのですが、デカイ声で叫ばれると、心臓がびくつきます……)
照明も綺麗だったし、象徴的な桜の木も上手に作ってあったし、人物の配置にしても、出入りにしても見やすく面白くかったし、役者の熱のこもった芝居を後押しする演出も素敵だったと思います。
偶然居合わせた同期の人に
「平木くん、こうゆう芝居好きそうだね。」
と言われたのですが……どうゆう意味だったのだろう……?
たぶん、あのメンバーなり演出なりだと、もっと面白くてばかばかしい笑える芝居も作れるのだろうけど、今回真面目にしっかりとやっていたので、好感が持てたとゆうことなのかしらん。
もちろん、かなり好感もてましたよ。
なんとなくですが、第三舞台のようなことがしたいのかなぁと思いました。
ちなみに、僕は鴻上尚史さん苦手ですが……。

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