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くりといつまでも

Jun 29

2010

 つづきまして
バジリコFバジオ
「君といつまでも」
作・演出 佐々木充郭
(駅前劇場)
ただいま人気がウナギ登りのこちらの劇団さん。
完全に若者をターゲットとしたぶっとんだ作風が、根強いファンを獲得しているかのようで、
僕は初日に見に行ったのですが、開場に時間がかかったためロビー待機をしていたところ、
その皆様方の期待の高まる様子や、
完全に僕とはタイプの違う方々の発する雰囲気に
とっても気が滅入りました……。始まる前に不安になりました。
僕は比較的に、若くて笑えて華があって泣かせにかかるような芝居を見に行かないようにしていたので、
違う世界を感じて、ちぢこまってしまいました。
しかしです、客席についてしまえば、こちらはただの覗き魔にもどれます。
寺山修司が好きとかいってる人間にあるまじき発言ですが、むっつり症とゆう病気だと自負するほかありません。
で、観てみると、その盛り上がりもうなずけるほどのものでした。
なんてまぁ、やられたな、やられまくったなという感じです。
公演も終わったので大雑把にストーリーを話そうかと思うのですが
5つくらいのストーリーが相互に絡み合うとゆう、次に何がおこか予測もつかない芝居なので、どこまでかけるかどうか……
そのうえ、こちらの劇団さんは、とても可愛らしくグロテスクな人形さんを何体も登場させるので、総登場人物数は、毎公演100を越えるとか。
説明を諦めて、見に行けといいたくなるのもわかるきがします。
付き合いたての男と女が初デートに出かけます。
そこでなんだかはちゃめちゃな出来事があって、女のことがまだ何となく苦手だった男も最終的にはなんだが心を許しちゃって、まあいい子だよな、と思って一日が終わるわけです。
で、その男が風邪で死にます。
残された女はすごくさびしい日々を送ることに。
昔に妹に先立たれたトラウマから雨の日に外に出れない挿絵画家。同棲相手とも結婚に踏み出せないが、ついに子供ができてしまう。そんな中、失明した母親を紹介される画家。三人は一緒にくらすことになる。
挿絵画家の弟は探偵をしている。同じ結婚詐欺の被害を受けた三人の女に手を焼いている。
ヤクザの弟分が、兄貴分に友人関係の相談をしている。仲良くしていたホームレスの男が、新参者のホームレスに取られて遊び相手がいなくなってさびしいと訴えている。兄貴分はヤクザよりも映画が好きで、あまり気にしない。あるとき、映画好きの河童と出会って、二人はその日から引きこもって映画を見まくることになる。
ホームレスの一人が、神の言葉が聞こえるとまわりのホームレスに囲まれている。
そのホームレスの世話をするNPOの職員の女性であるが、彼女は挿絵画家のトラウマとなっている妹に瓜二つである……。
この5つの話がもとになって、つぎつぎおかしなことになっていきます。
簡単にいうと、河童が映画ばかり見て異界に帰らないから、その魔力で6月がずっと終わらない。
で、みんなで何とかして6月を終わらせるために、走り回ったり、闘ったり、トラウマを克服したりしてゆく。
結果、7月になる。
幽霊として落ち込んでいる彼女のことをなんとかしようとした男も、最終的にはなんかいい感じになって、日々の生活を取り戻す。「君といつまでも」
……。よくこんなストーリーを思いついて、そしてまとめ上げるよなと感心するばかりです。
随所にふんだんに盛り込まれた笑いの要素も、ひとつも客の的を外すことなく、会場はなんと温かい空気に包まれたことか。
同世代が百人見ても、百人なるほどと思えるような内容に仕上がっていて、笑えて感動できる素晴らしい芝居でしたというでしょう。
プチグロテスクな人形も、それが愛らしくみえてきて、欲しくなるほど。
歌もあれば、殺陣もあって、ばかばかしくもあれば、ちょっとためになる話もあるし、頭を少しつかうとすごく面白くなるようなシーンもあって、
なんでこんなにいいとこばかり盛り込んで、
楽しいんだと、わけがわからなくなるばかり。
だれも予測しなかった展開は、かゆいところをひっかくような心地よさ。若干の痛みを伴ってこその楽しみというようなもの。
出演者の方々も実に楽しそうに芝居されていて、のびのびとやられている感じ。
のびのびとやっているのに、何故だか魅力をあますところなく発揮されていて
演出家さんの見事な手腕といった感じ。
この劇団さん、もっともっと売れるんでしょうね。
もっともっと上へいっちゃうんでしょう。
知られるほどに客足を伸ばして、どでかいことになるかと思います。
出演していた友人は、いつもこうゆうこれからもっとでかくなるとゆう劇団に客演します……
すごいこってす。

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